【5月13日 AFP】家の中に固定電話がなく、携帯電話だけを使っている家庭が米国で4世帯につき1世帯に上り、「ワイヤレス・ファミリー」化がいっそう進んでいることが、09年末の調査結果で明らかになった。

 12日に発表された米国民健康調査(National Health Interview SurveyNHIS)の予備データによると、09年後半の半年間、家にある電話は携帯電話だけだったという家庭は、調査した家庭全体の24.5%に上った。

 全米規模に換算すると米国の成人5200万人、子ども1900万人が、固定電話のない家に住んでいる計算になる。

 中でも、家族以外のルームメートと部屋や家をシェアして暮らしている成人では3分の2が携帯電話しかもっていないと回答し、電話に関して最もワイヤレス化が進んだグループだった。
 
 また携帯電話しかもっていないという回答を、持ち家がある人と賃貸住宅に住んでいる人とで比較すると、賃貸している人では43%で、持ち家がある人の14%の3倍以上だった。

 年齢別で見ると、携帯電話しか持っていない人は25~29歳で最も多く、約半分に上った。このうち固定電話はないが携帯電話は複数もっているという人もいた。

 また収入別では、貧困層の約3分の1(36.3%)が家にあるのは携帯電話だけで、より収入のある層では5分の1だった。

 データは全米2万1375世帯から集められたもので、内訳は成人4万人以上、18歳以下の未成年者約1万5000人となっている。(c)AFP