【4月29日 AFP】ナイジェリアでこのほど、49歳の有力上院議員がエジプト人の13歳少女と結婚したとの訴えが人権団体からあり、ナイジェリア上院は28日、事実関係の調査を命じた。

 調査命令は、同国の人権監視団体など計11団体が上院の女性問題・青少年育成委員会委員長を通じて、調査を求める請願書を上院に提出したことを受けての措置。人権団体らは、議員の行為は国の名誉を傷つけるものだとして激しく非難しており、27日には複数の女性団体が議事堂前で、調査の必要性を訴え抗議活動を行っている。

 メディア報道によると、問題となっている議員はAhmed Sani Yerima上院議員(49)で、13歳の少女(氏名不詳)に10万ドル(約940万円)の婚資を支払ったのち、首都アブジャ(Abuja)のナショナルモスク(National Mosque)で結婚式を挙げた。

 AFPが入手した請願書のコピーによると、人権団体側はこの結婚について、18歳未満の結婚を禁じる2003年施行の子ども人権法に抵触していると指摘している。同法に違反した場合の罰則は50万ナイラ(約31万円)の罰金および(または)禁固5年と定められている。

 請願書はまた、ナイジェリアがユニセフ(UNICEF)の子どもの権利条約(Convention on the Rights of the Child)締約国であることを強調している。

 Yerima上院議員は、北西部のザンファラ(Zamfara)州の知事を務めていた際、同国としては初めて州内にイスラム法を導入した人物として知られる。(c)AFP