【4月19日 AFP】仏パリ(Paris)の狩猟自然博物館(Musee de la Chasse)で、同国の著名人が飼っている犬の巨大な写真を展示した写真展が行われている。

Leur Chien(彼らの犬)」と題されたこの写真展は、アントワーヌ・シュネック(Antoine Schneck)氏が3年かけて撮影した68匹の犬と1匹の猫、1匹のペット用オオカミの写真を展示したもの。真っ黒な背景に顔だけを写し出した1平方メートルの写真が壁一面に並び、来場者はまるでそれらの犬に見つめられているようでどきっとしてしまう。

 同展のキュレーターは、「犬の視点から見た写真展を行おうと考えた。主人と犬の従来の関係を逆にしている。会場にいると餌食になった気になる」と説明した。

 シュネック氏によれば、撮影が最も難しかったのはフレデリック・ミッテラン(Frederic Mitterrand)文化・通信相の犬で、撮影時にじっと座っていてくれなかったという。

 ニコラ・サルコジ(Nicolas Sarkozy)大統領はラブラドール「クララ(Clara)」の撮影を拒否し、カーラ・ブルーニ(Carla Bruni)夫人もチワワ「ダンブルドア(Dumbledore)」の撮影を許可しなかった。

 また、攻撃的だったマルチーズの「スモー(Sumo)」を手放したジャック・シラク(Jacques Chirac)前大統領は、狩猟に関する博物館と関連付けられたくはないとして同展への参加を断った。

 一方で、ヴァレリー・ジスカール・デスタン(Valery Giscard d'Estaing)元大統領は参加。2匹の犬の写真は壁に並び、デスタン氏自身も14日のオープニングに出席した。

 政治・経済界のほかに映画界の有名人の犬の写真も展示されているが、3分の1はシュネック氏が街角で撮影した一般人のペットだという。展示会は9月26日まで開催されている。(c)AFP/Rory Mulholland