気候変動パネル議長が作家デビュー、内容は温暖化抑制どころか熱々の性描写
このニュースをシェア
【2月7日 AFP】2007年度の報告書に誤りが指摘された問題の渦中にある国連(UN)気候変動に関する政府間パネル(Intergovernmental Panel on Climate Change、IPCC)のラジェンドラ・パチャウリ(Rajendra Pachauri)議長(69)が、輪廻とセックスをめぐる「きわどい小説」を執筆し、小説家としてデビューした。ストーリーには、実在するハリウッド女優も登場する。
パチャウリ議長の小説家としてのデビュー作は『リターン・トゥ・アルモラ(アルモラへの回帰)』と題された402ページに及ぶ物語で現在、書店に並んでいる。議長が普段、執筆している地球温暖化問題にまつわる無味乾燥な学術論文や、『風変わりなビジネス:優れた企業の社会的責任』といったこれまでの著作とはまったく対照的で主人公の性的衝動を、温暖化抑制どころか熱々に描写した小説だ。
パチャウリ議長本人を思わせる主人公サンジェイ・ナス(Sanjay Nath)はインド人工学者で、子どものころに自分の前世は商人で、そのときの妻は現在も生きていると語り、両親を驚かせる。大学生時代にセックスを初体験したサンジェイが「それまでまったく知ることのなかった欲望に支配される」様子は、息もつかせんばかりに描かれている。
小説のいくつかの箇所は、英文芸誌が毎年授賞している「Bad Sex in Fiction Award(小説における最悪な性描写賞)」の候補にもなりえそうだ。
大学を卒業したサンジェイは旅先の米国で、アカデミー賞女優シャーリー・マクレーン(Shirley MacLaine)と食事をともにする。また、瞑想を教える機会をもつが、生徒たちの「豊満な胸」に気を奪われ、実は集中できない。
そんなサンジェイにガールフレンドは言う。「瞑想の後のあなたはとびきり最高よ。毎回、瞑想が終わったらすぐにセックスしない?」
IPCCの代表として2007年ノーベル平和賞を受賞した議長は、インドの英字紙インディアン・エクスプレス(Indian Express)のインタビューで、この小説について「自伝的な部分もある」と明かした。「この本のために人生の出来事を書き留めようとして圧倒されてしまい、感情的になって涙したこともある」
小説には地球環境やヒマラヤの氷河の未来に関する講義の場面も織り込まれている。ヒマラヤの氷河といえば「2035年までに消滅する」としたIPCC報告書が、専門家から誤りだと指摘され、パチャウリ議長の辞任要求さえ挙がっている問題を想起させる。議長はこれまでのところ、辞任を拒否している。
パチャウリ議長によると今回のデビュー小説は、「仕事で移動中の国際線のなか」で執筆したという。(c)AFP/Penny MacRae
【関連記事】「ヒマラヤ氷河は2035年までに消滅」は誤り?国連が見直し決定
【関連記事】今年、最悪の性描写を行った小説は?
パチャウリ議長の小説家としてのデビュー作は『リターン・トゥ・アルモラ(アルモラへの回帰)』と題された402ページに及ぶ物語で現在、書店に並んでいる。議長が普段、執筆している地球温暖化問題にまつわる無味乾燥な学術論文や、『風変わりなビジネス:優れた企業の社会的責任』といったこれまでの著作とはまったく対照的で主人公の性的衝動を、温暖化抑制どころか熱々に描写した小説だ。
パチャウリ議長本人を思わせる主人公サンジェイ・ナス(Sanjay Nath)はインド人工学者で、子どものころに自分の前世は商人で、そのときの妻は現在も生きていると語り、両親を驚かせる。大学生時代にセックスを初体験したサンジェイが「それまでまったく知ることのなかった欲望に支配される」様子は、息もつかせんばかりに描かれている。
小説のいくつかの箇所は、英文芸誌が毎年授賞している「Bad Sex in Fiction Award(小説における最悪な性描写賞)」の候補にもなりえそうだ。
大学を卒業したサンジェイは旅先の米国で、アカデミー賞女優シャーリー・マクレーン(Shirley MacLaine)と食事をともにする。また、瞑想を教える機会をもつが、生徒たちの「豊満な胸」に気を奪われ、実は集中できない。
そんなサンジェイにガールフレンドは言う。「瞑想の後のあなたはとびきり最高よ。毎回、瞑想が終わったらすぐにセックスしない?」
IPCCの代表として2007年ノーベル平和賞を受賞した議長は、インドの英字紙インディアン・エクスプレス(Indian Express)のインタビューで、この小説について「自伝的な部分もある」と明かした。「この本のために人生の出来事を書き留めようとして圧倒されてしまい、感情的になって涙したこともある」
小説には地球環境やヒマラヤの氷河の未来に関する講義の場面も織り込まれている。ヒマラヤの氷河といえば「2035年までに消滅する」としたIPCC報告書が、専門家から誤りだと指摘され、パチャウリ議長の辞任要求さえ挙がっている問題を想起させる。議長はこれまでのところ、辞任を拒否している。
パチャウリ議長によると今回のデビュー小説は、「仕事で移動中の国際線のなか」で執筆したという。(c)AFP/Penny MacRae
【関連記事】「ヒマラヤ氷河は2035年までに消滅」は誤り?国連が見直し決定
【関連記事】今年、最悪の性描写を行った小説は?