【2月1日 AFP】ネパール赤十字社(Nepal Red Cross Society)はこのたび、同団体の事務所の「護衛」役を担っている雑種の野良犬に「月給」を支払うことを投票で決定した。

 ネパール赤十字社のマン・バハドゥル・ブダトキ(Man Bahadur Budathoki)社長によるとこの野良犬は1月に、ネパール東部にある赤十字社の施設に現れて居つき、外部の人間が近づくとほえるようになった。

 同社は31日、作業部会で投票を行った結果、この犬に月給として1000ルピー(約1260円)と、週末の「残業代」を支払うことを決定した。 

 ブダトキ社長は1日、AFPの取材に「この犬の仕事ぶりが素晴らしいので、夜間の警備員を置かなくてもよくなるかもしれない」と答えた。「この月給でいい餌を買ってやりたい。1日1回は肉を食べさせるつもり。ミルクとビスケットも好物のようだ。ほかの人たちから見て、大事に犬を扱う手本となりたい」

 この大きな黒い雑種犬が赤十字の戸口に現れたとき、スタッフたちが見せた思いやりが通じたのかもしれないと、ブダトキ社長は言う。ネパールの首都カトマンズ(Kathmandu)には何万匹という野犬が放浪しているが、多くの人たちはこの犬たちを有害な動物とみなしている。(c)AFP