【1月26日 AFP】英スコットランド・エディンバラ(Edinburgh)で行われたウイスキーのテイスティング大会で、1等を獲得したのはウイスキーの聖地スコットランドではなく台湾のウイスキーだったと、大会を主催した英紙タイムズ(Times)が25日、報じた。

 このテイスティング大会は、スコットランドを代表する18世紀の詩人ロバート・バーンズ(Robert Burns)の生誕を祝うバーンズ・ナイト(Burn's Night)にあわせて開催されたもの。テイスティングのプロたちがスコットランド産ウイスキー3銘柄、イングランドと台湾のウイスキー各1銘柄を、銘柄名を隠してテイスティングした。

 そもそも大会の隠された意図は、前年11月にイングランドの醸造所がイングランド産ウイスキーの生産を始めたことから、これに対抗しスコッチウイスキーの優位を示すことにあった。

 しかし、こうした期待を覆して最高得点を獲得したのは「極東からの新参者」と紹介された台湾銘柄「カバラン(Kavalan)」だった。「カバラン」の獲得点数は40点満点中、27.5ポイント。

 続いてスコットランド・ラングス(Langs)社の3年物のプレミアムブレンドが22ポイントで2位。3位は同じくスコットランドのキングロバート(King Robert)で20点。4位がイングランドの3年物モルトウイスキーで、獲得点数は15.5点だった。

 最下位はスコットランド銘柄のブリックラディック X4+3(Bruichladdich X4+3)で、獲得点数はわずか4.5ポイント。大会に参加したスコッチ評論家チャールズ・マクレーン(Charles MacLean)さんは、「食用油でもディーゼル油でもなく、機械用油の風味」と手厳しい評価を下した。

 タイムズ紙は、今回のテイスティング大会について「アジアの人びとが世界で最も洗練されたウイスキー消費者であるだけでなく、スコットランドで最良とされる醸造所にも負けないウイスキーを生み出していることが証明された」と総評している。(c)AFP