【1月11日 AFP】2020年に2400万人を超える結婚適齢期の中国人男性が独身のまま――こんな推計がこのほど公表された。胎児が女児だと分かると中絶する傾向が、一因として挙げられている。

 国営英字紙・環球時報(Global Times)が報じた中国社会科学院(Chinese Academy of Social Sciences)の研究によると、人口13億人の中国で最も深刻な人口問題は、新生児の性別が偏っていることだという。

 これには複雑な理由があるが、同研究は特に女子よりも男子の誕生を喜ぶ文化的土壌がある地方部で、胎児が女児だとわかった場合に中絶する慣行が現在も当たり前に行われている点を指摘している。

 中国社会科学院の王広州(Wang Guangzhou)研究員は、男女の出生率の差が開くことで、低所得の男性は結婚相手を見つけるのが難しくなり、また夫婦間の年齢差も今よりも開くだろうと予測している。
 
 同じく研究員の王躍生(Wang Yuesheng)氏も、地方の貧困地域の男性たちで晩婚化が進み、一生独身でいる例も増えるとして、「家系の断絶」も起こり得ると指摘している。(c)AFP