【12月16日 AFP】コペンハーゲン(Copenhagen)では、世界各国の首脳たちが眉間にしわを寄せて地球を救うための方策を話し合っている。その緊張を和らげるためにも、エコフレンドリーなバイブレーターはいかがだろうか。

 世界の性玩具産業の売上高は年間150億ドル(約1兆3000億円)にのぼり、大量の電池が消費され、多くが有害ごみとしての末路をたどっている。

 だが、アイルランドのある会社が1つの解決策を見いだした。世界初のグリーンテクノロジーを使用したバイブレーター、その名も「アースエンジェル(Earth Angel)」だ。長さは20センチ。根元に折りたたみ式のハンドルが装着されており、これを回すだけで内蔵の電池が充電される。わずか4分間回すだけで、30分間激しく振動する。振動の強度は4段階だ。

 アースエンジェルの製造元であるCaden Enterprisesは、クリス・オコナー(Chris O'Connor)とジャニス・オコナー(Janice O'Connor)の夫婦が経営している。

 ジャニスさんは、「まだ数回使っただけだけれど、すばらしかったわ。とても激しいの。最高強度にすると、人にもよるけれど、とにかくすごすぎるの一言に尽きるわ」と語った。

 アースエンジェルは、100%再生利用可能な素材でできている。オコナー夫妻は、世界中の性玩具ファンがアースエンジェルで環境保全にも一役買ってもらうことを願っている。

■開発の動機は、気候変動への危機感

 アースエンジェルの充電技術を考案したクリスさんは、電動歯ブラシなどの小型電気器具にも応用可能だと話す。開発の動機は、性的な喜びの追求というよりは、気候変動への危機感だった。 

 アイルランドの公衆道徳は依然として伝統的なカトリックの教えに根付いており、アースエンジェルの国内生産は論外だった。そのため、英国の会社に生産を委託した。

 値段は1個70ユーロ(約9100円、送料別)。既に1000個近くが売れているという。(c)AFP/Jurgen Hecker

【参考】アースエンジェルの商品説明(英語)