【11月29日 AFP】ブラジル・リオデジャネイロ(Rio de Janeiro)のビーチでおなじみの、ココナツにストローを挿して渇いたのどを潤す光景が過去のものになるかもしれない。

 地元住人や観光客から愛されるココナツ果汁だが、海岸に廃棄された大量のココナツの殻が不衛生のもとになっているとして、地元当局は12月1日からその販売を禁止する条例を決めた。ただし、ビンや缶に入ったココナツ果汁の販売は認められる。

 2014年サッカーW杯と2016年夏季五輪の開催地であるリオの環境当局者は「イパネマビーチ(Ipanema Beach)には毎日山のようにココナツの殻が廃棄され、ネズミがそれを目当てに集まってくる」と語る。1日に廃棄される量は30トンに上ることもあるという。
 
 一部の環境活動家らは、ココナツの殻は生分解可能で環境負荷を与えることはない上、その果汁は健康にも良いと主張する。ある環境活動家は、投げ捨てられた空き缶がすでに大きな問題になっていることを強調し、市民より企業のための規制だと指摘する。

 リオのエドゥアルド・パエス(Eduardo Paes)市長は、ビーチを訪れる数千人の人たちがごみを持ち帰るのであれば、規制を再考するとしている。(c)AFP