医療保険未加入で死亡した米退役軍人数、アフガンでの死者の14倍に上る可能性 米研究
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【11月12日 AFP】2008年に、医療保険に未加入のため十分な治療を受けられずに死亡した65歳未満の米退役軍人の数が2266人にのぼると推計されることが明らかになった。これは同年、アフガニスタンにおける米軍の死者数155人の14倍以上だ。
この推計は、米国の退役軍人の日(ベテランズ・デー、Veterans Day)である11日にあわせて、米ハーバード大医学部(Harvard Medical School)の准教授で、「Physicians for a National Health Program(国民健康保険のための医師の会)」の共同創設者でもあるデビッド・ヒンメルシュタイン(David Himmelstein)氏と同大医学部教授のステファニー・ウールハンドラー(Stephanie Woolhandler)氏が発表したもの。
2人は、国勢調査のデータを基に、民間の医療保険と米退役軍人健康庁(Veterans Health Administration、VA)が提供する医療保険のいずれにも加入していない退役軍人数を約150万人と割り出し、別の調査による無保険者の死亡率を援用して死者数を推定した。
ヒンメルシュタイン氏はAFPに対し、「保険未加入者は、毎年の死亡リスクが加入者に比べ約40%も高い」「総合すると、毎年およそ2300~2266人が保険に入っていないことが原因で死亡していると推定できる」と語った。
現在、米上院で公的保険制度設立などを含む医療保険制度改革法案の審議が行われているが、ヒンメルシュタイ氏はこの法案が成立しても退役軍人の保険未加入者は残るとし、英国やカナダ型の保険制度の導入が望ましいとの見解を示した。(c)AFP
この推計は、米国の退役軍人の日(ベテランズ・デー、Veterans Day)である11日にあわせて、米ハーバード大医学部(Harvard Medical School)の准教授で、「Physicians for a National Health Program(国民健康保険のための医師の会)」の共同創設者でもあるデビッド・ヒンメルシュタイン(David Himmelstein)氏と同大医学部教授のステファニー・ウールハンドラー(Stephanie Woolhandler)氏が発表したもの。
2人は、国勢調査のデータを基に、民間の医療保険と米退役軍人健康庁(Veterans Health Administration、VA)が提供する医療保険のいずれにも加入していない退役軍人数を約150万人と割り出し、別の調査による無保険者の死亡率を援用して死者数を推定した。
ヒンメルシュタイン氏はAFPに対し、「保険未加入者は、毎年の死亡リスクが加入者に比べ約40%も高い」「総合すると、毎年およそ2300~2266人が保険に入っていないことが原因で死亡していると推定できる」と語った。
現在、米上院で公的保険制度設立などを含む医療保険制度改革法案の審議が行われているが、ヒンメルシュタイ氏はこの法案が成立しても退役軍人の保険未加入者は残るとし、英国やカナダ型の保険制度の導入が望ましいとの見解を示した。(c)AFP