【10月24日 AFP】米テキサス州ダラス(Dallas)警察の警官が少なくとも39人に対して「英語を話せない」ことを理由に交通違反のチケットを切っていたことが明らかになり、同警察のデビッド・カンクル(David Kunkle)警察署長が23日、謝罪した。

 この事実が発覚したのは、ある女性が交通違反チケットの発行理由として「英語を話さない運転者」と記載されていたことに対し、裁判所に異議を申し立てたからだった。

 同警察署長によると、署内で交通違反の記録を調べなおしたところ、同様の交通違反チケットが過去3年間に6人の警官により計38枚発行されていたことが判明した。

 ダラス警察は同件に関し、支払われた罰金をすべて返金し、交通違反の有罪判決はすべて取り消すよう裁判所に申請する意向だ。また、同件に関わった警官らを職務怠慢で処罰する方向で検討しているという。

 連邦法規には、「商用車の運転者は安全運転に必要とされる英語を話せること」との記述がある。警察署長は、「私が知る限り、同署で今までこの法規を理由に商用車に交通違反チケットを発行したことはなかった」と述べ、警察署には英語の習熟度をテストする力はなく、またテストの実施も希望もしていないと付け加えた。(c)AFP