【10月29日 AFP】(一部更新)ロシアのサンクトペテルブルク(St. Petersburg)に住む彫刻家のアレクサンダー・チェルノスチェコフ(Alexander Chernoschekov)さんは現在、旧ソ連やロシアの国家元首の胸像コレクターとして知られる米カリフォルニア(California)のアーノルド・シュワルツェネッガー(Arnold Schwarzenegger)州知事のために、ウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)首相の胸像を制作している。

 1991年、チェルノスチェコフさんはシュワルツェネッガー氏の彫像を作り、ロシアボディビル連盟(Bodybuilding and Fitness Federation)のウラジーミル・ドゥビニン(Vladimir Dubinin)会長が個人的にシュワルツェネッガー氏に贈った。

 そのとき、チェルノスチェコフさんとドゥビニン氏はシュワルツェネッガー氏が胸像を収集していることを知った。しかし、そのコレクションには旧ソ連時代の指導者のものがなかったため、チェルノスチェコフさんがヨシフ・スターリン(Joseph Stalin)、ウラジーミル・レーニン(Vladimir Lenin)、ミハイル・ゴルバチョフ(Mikhail Gorbachev)氏、ボリス・エリツィン(Boris Yeltsin)氏の胸像を制作して贈ったという。

 そして今回、プーチン首相の胸像に至ったというわけだ。 「プーチン首相は非常に複雑な性格。関心を持たない人はいない」と語るチェルノスチェコフさんだが、プーチン首相の特徴をとらえるのが難しいという。「プーチン首相は毎日変化している。1日の中でも変わる」

 チェルノスチェコフさんはプーチン首相に対し、サンクトペテルブルクに来てシュワルツェネッガー氏のために胸像にサインをしてほしいと申し出たが、返事はまだ来ていない。

 6月から作り始めた胸像は、既にプラスティシンで出来上がっており、まもなく銅で鋳造されるという。3月にシュワルツェネッガー氏に贈られる予定だ。

 プーチン首相の広報官によれば、本人は胸像のことは知らないが、自分の人気から個人崇拝に及ぶような動きにはこれまでも反対してきたので、知ったとしても認めないだろうという。

 熱心な柔道家でもあるプーチン首相は筋骨隆々の肉体が有名で、近年では休暇中に撮影された上半身裸の姿などが公開されている。(c)AFP/Anna Smolchenko