【10月17日 AFP】米コロラド(Colorado)州の6歳の少年が気球に乗って飛ばされたとの通報を受け大々的な捜索が行われた後、少年が自宅ガレージの屋根裏に隠れていたことが発覚した件をめぐり、「やらせ」だった疑いがあるとして、再度事情聴取が行われることになった。警察当局が16日明らかにした。

「やらせ」疑惑が浮上したのは、この少年、ファルコン・ヒーニ(Falcon Heene)くんの一家が15日、米CNNテレビの『ラリー・キング・ライブ(Larry King Live)』に出演し、インタビューを受けていたときのことだ。

 父親のリチャード・ヒーニ(Richard Heene)さんがファルコンくんに、「どうしてもっと早く出てこなかったんだ?」と尋ねると、ファルコンくんは「だって、みんながこれはショーのためにやったんだって言ったからだよ」と答えたのだ。

 その直後から、この発言は「やらせの証拠」だとして、コメンテーターやブロガーらに広く取り上げられた。これに対しリチャードさんは16日、疑惑を強く否定した。

 リチャードさんの元同僚は米ABCテレビに対し、「リチャードはわざと気球を飛ばしたに違いない」と「やらせ」疑惑を支持する発言をしている。

 警察当局は同日、一家の事情聴取を17日にも再度行う方針を示した。ただ、15日の両親に対する事情聴取や現地調査では、両親は正直だと確信したとし、「現時点では『本物』の出来事だと信じている」と述べた。

 一方で、ファルコンくんのCNNでの発言が人びとの疑念を高めたとし、疑惑の真相を究明する必要があると述べた。

 事件が「やらせ」だった場合には、軽罪に問われ、救助活動にかかった費用の支払いを求められる可能性があるという。(c)AFP/Jeanie Stokes