【9月27日 AFP】デンマーク政府観光局がインターネット上に投稿した観光振興目的の動画に対し、「観光振興というより性の乱れを増長するもの」と国内で怒りの声が上がり、責任者が辞任する事態になった。

 問題の動画は、赤ちゃんを抱いたブロンドの若い女性が、この赤ちゃんの父親を捜していると訴えるという内容。Augustという名前の赤ちゃんの父親は、ある夜偶然に出会い一緒に酒を飲んだ外国人観光客の男性で、「出身がどこか覚えていないし、名前すら思い出せない」と女性は話す。

 この動画をめぐり国内メディアから激しい非難をあびた動画制作の責任者、ドルテ・キーラリッチ(Dorte Kiilerich)氏は、「この動画は、ある女性がすてきな甘い思い出を語るという設定だ」と弁明した。だが、観光部門も担当するレーネ・エスパセン(Lene Espersen)経済産業相は動画について「わが国の描写として綿密に考慮されたものとは思えない」と厳しく批判。政界でも非難の嵐が巻き起こり、結局キーラリッチ氏は25日に辞任した。(c)AFP

【参考】デンマーク政府観光局のサイト(日本語も)