【9月22日 AFP】オーストラリア・クイーンズランド(Queensland)州の州都ブリスベン(Brisbane)で20日、酔ったエリート警官たちが交差点を裸で走りまわり、それを目撃した市民に通報されて逮捕された。

 ボブ・アトキンソン(Bob Atkinson)州警察長官によると、この「ヌード・ラン」をしていたのは、爆発物処理班と人質交渉班のメンバーで、日曜の午後、記章をとった警察のバスに乗り込み、結婚前夜の新郎を祝う男性限定のパーティーに出かけた帰りだった。

 一行は、信号で止まったときに降りて車の周囲を走ってまわる「チャイニーズ・ファイアー・ドリル(Chinese Fire Drill)」と呼ばれるいたずらを、ブリスベンの各所で少なくとも4回、裸で行った。このうち1人は少なくとも勤務中だった。

 クイーンズランド州ではこのところほかにも、警官が立ち小便やスピード違反で謹慎処分を受ける件が相次いでいた。「まったくの悪夢だ。これ以上何も起きて欲しくない」というアトキンソン長官は、「ヌード・ラン」の警官たちは反省はしているが、「今回の件についても言い訳のしようがない。ストレスを解消したかったのだとしても、その方法がはなはだ間違っている。特に警察車両を使ったとは言語道断」と憤りを表明した。

 この警官たちは、公共わいせつと社会に対する有害行為のかどで、戒告から免職までの範囲の懲戒処分を受けることになるという。

 クイーンズランド警察官組合(Queensland's Police Union)によると、この一行に加わっていた警官たちは、非常に高度な訓練を受けた24時間態勢の警官たちで、アルコールを飲むことはめったにないといい、今回の行為は「まったく普段と人が変わったよう」だという。しかし、同組合のイアン・リーバース(Ian Leavers)委員長は「結婚前夜の男同士、女同士のパーティーでは、多くのオーストラリア人が羽目を外して、普段しないことをしてしまうんじゃないか。今回の件もそうしたことのひとつだと思う」と同情を示した。(c)AFP