【9月17日 AFP】アジアと欧州の映画ファンに朗報だ。もう映画館で足を組んだりもじもじすることなく映画を楽しむことができるようになるかもしれない。米国のウェブサイト「Runpee.com」が世界展開に向け準備を進めているからだ。

「Runpee.com」は、映画の最中にトイレに行けるポイントとその長さを示したサイト。これを活用すれば良い場面を見逃すことなく安心してトイレに行くことができる。

 このサイトを開発したのはダン・フローリオ(Dan Florio)さん。上映時間が3時間7分の映画『キングコング(King Kong)』(2005年)を1度もトイレに行かずに鑑賞したことで、このサイトを考え出した。

 フローリオさんは、あらゆる文字コードでも対応できるサイトを開発中だという。

「できれば11月初めまでに実用化したい。そうすればスペイン語、中国語、フランス語、ドイツ語、ヒンズー語で利用できるようになる。わたしの目的は世界制覇だ」

 今後展開する国々のリストのトップに来るのが中国とインド。世界一長い映画――27時間の『Burning of the Red Lotus Monastery』(1928年)――を有する中国は、Runpeeに高い関心があるという。インドについては、「インドのチケット売上は米国より大きい」とフローリオさんは話す。

 さらにマレーシアやロシアも興味を示し、英語、フランス語、ドイツ語に堪能でRunpeeの欧州版を立ち上げたいというベルギー人男性もいるのだという。

 Runpeeの英語版は現在、ツイッター(Twitter)、フェースブック(Facebook)、iPnoneのアプリケーションを使えば世界中で利用できる。

 グーグル(Google)の基本ソフト(OS)「アンドロイド(Android)」や高機能携帯電話「ブラックベリー(BlackBerry)」のアプリケーションも開発が進んでいる。

 Runpeeによれば、ほとんどの映画で上映開始から約40分後にトイレのタイミングがあるというが、中にはなかなかトイレタイムがなくて飲み物を飲み過ぎたことを後悔するはめになることもある。

 例えば『きみがぼくを見つけた日(The Time Traveler's Wife)』では、最初のトイレタイムが上映開始1時間47分後となっている。(c)AFP