【9月12日 AFP】2001年に起きた9.11同時多発テロ事件から8年目の11日、ロンドン郊外にあるイスラム教のモスク前で反イスラム団体が抗議行動を行ったところ、これに反発したイスラム教徒らと小競り合いになり、地元警察が10人を逮捕した。

 抗議行動を主催した反イスラム団体「Stop Islamification of Europe(欧州のイスラム化に反対する会、SIOE)の関係者は、デモの開始前、自分のモットーは「差別主義は最低の愚かさ。反イスラム感情は最良の常識」だと語り、「憎しみの感情が無くなるまで、これ以上モスクを増やさないで欲しい」と話していた。

 当初は、穏健なデモ活動を行う予定だったが、SIOEのメンバーがロンドン北部ハロー(Harrow)にあるモスク前で抗議活動を行っていたところへイスラム教徒ら約1000人が集まり、小競り合いになった。

 反イスラムの抗議活動を行う40代の男性は「ここは英国だ。抗議行動をする権利がある。息子が2人軍隊にいてアフガニスタンで戦っている。だが警察は今日ここでわたしたちを守ろうとしていない」と話した。

 一方、あるイスラム教徒は、「わたしたちは礼拝の場であるモスクを守ろうとしただけだ。何も悪いことはしていない」と語った。別のイスラム教徒は「誰にでも抗議活動を行う権利はあるが、憎しみをあおるような行為は許すべきではない。英国の法律でもそんなことをしてはならないことになっている」と話した。(c)AFP/Guy Jackson