【8月11日 AFP】ロンドン(London)の英国王立オペラ劇場(Royal Opera House)は、米マイクロブログサービス「ツイッター(Twitter)」のユーザーに新曲につける歌詞を1行ずつ書いてもらい、これを実際に演目として披露するという画期的な企画を進行中だ。

 劇場が「ツイッター」のユーザーに歌詞の募集をかけたのは前週。投稿できるのは1人につき1行までで、140文字以内という決まりがある。

 これをもとに「第1幕、第1場」を完成させたが、芸術作品の「クラウドソーシング」の難しさは、歌詞の出だしからも見てとれる。

「1羽の小鳥がさえずって(ツイッター)いる、脇目もふらずに歌っている、わたしたちも鳥のように自由だったらいいのに。心配もなく・・・」
「・・・ニヒリストを気にすることもなく。あなたに花を贈ろう、でも彼らは死ぬ、わたしはあなたを愛しているのに、なぜ?」
「鳥は答えた、わたしにとって花は奇妙なもの。わたしの目に見える自然の果実は、虫と種子とネコ(キャッツ)とネズミ(ラッツ)・・・」
「ナッツ。わたしはヘーゼルナッツが大好き、バン!鳥は空から落ち、亡きがらとなり、小さな羽は凍り付く」
「女は鳥を悲しげに見つめる。女は混乱している。ウィリアム、わたしたちこれからどうなるの?」

 主催者側によると、現在は「第1幕、第2場」に取りかかっており、「物語」を一貫させることに四苦八苦しているという。

 劇場のホームページには、実験的な試みであることを強調した上で、「(歌詞が)ちぐはぐなものになっていることをお詫びします」とある。

 劇場は、9月にロンドン・コベントガーデン(Covent Garden)で開催される特別イベントで、今回寄せられた歌詞の一部を曲に乗せて演奏することにしている。(c)AFP

英国王立オペラ劇場が歌詞を募集している「ツイッター」のページ(英語)