【7月21日 AFP】英紙インディペンデント(Independent)は20日、英国人男性と関係を持って妊娠したサウジアラビア王家の女性の難民申請が認められたと報じた。

 同紙によると、サウジアラビア王家の1人と結婚しているこの若い女性は、ロンドン(London)滞在中にイスラム教徒ではない英国人男性と恋仲になり、その翌年に妊娠がわかって英国に舞い戻り、秘密裏に出産した。本国の家族には絶縁されたという。

 ロンドンの裁判所は、帰国したら密通のかどで死刑に処されるとの女性の訴えに基づき、女性を難民と認定した。この件に関する同紙の取材に対し、英内務省はコメントを避けており、ロンドンのサウジアラビア大使館もコメントは発表していない。

 英国で難民申請したサウジアラビア人はこれまでごく少数に限られているが、いずれのケースも両国政府は公式には明らかにしていない。英国政府による難民認定はサウジアラビアの人権侵害に対する批判と受け止められかねないという事情がある。

 女性は法廷で、帰国した場合にはイスラム法(シャリーア、Sharia)のもと、自分と子どもが「むち打ちの刑」または「石投げの刑」に処せられると訴えていた。(c)AFP