【7月18日 AFP】マカオで6月27日に開催された韓国人気歌手Rain(ピ)の公演で歓声を上げるファンの中に、北朝鮮の金正日(キム・ジョンイル、Kim Jong-Il)総書記の14歳の孫の姿があったと、韓国の朝鮮日報(Chosun Ilbo)が18日伝えた。

 北朝鮮は、「退廃的な」外国の文化や理念を一掃するキャンペーンを実施している。しかし、脱北者によると、北朝鮮では韓国のポップソングや映画の人気が衰えていないという。

 朝鮮日報によると、金総書記の長男・金正男(キム・ヨンナム、Kim Jong-Nam)氏の14歳の息子は、5人の韓国人の友人たちと一緒にRainの歌を熱唱し、声援を送っていたという。

 マカオ在住のある韓国人は、「金総書記の孫が韓国人歌手の歌にあわせて歌い、声援を送る姿をみて仰天した」と朝鮮日報に語った。

 朝鮮日報によると、父親の金正男氏が、息子と10代の韓国人5人のために6枚で1400ドル(約13万円)のチケットを購入した。正男氏は公演には行かなかったという。

 マカオ在住の韓国人によると、金正男一家は、マカオの韓国人たちとごくふつうに交際しているという。

 しかし、5月に金総書記の三男の正雲(ジョンウン、Kim Jong-Un)氏が後継者に指名されて以降、正男氏は目立たないよう行動している。マカオ在住のある韓国人は、「韓国や日本の記者が、正男氏のお気に入りのレストランやバーで張り込んでいるので、バンコク(Bangkok)へ行った。しばらくバンコクにいるようだ」と語った。(c)AFP