【7月16日 AFP】結婚前に同居するカップルは、婚約や結婚まで待って同居するよりも離婚の確率が高く、結婚生活の満足度も低いとする論文を、米デンバー大学(University of Denver)の研究チームが14日、米の家族心理学専門誌『Journal of Family Psychology』に発表した。

 論文の共著者ガリーナ・ローデス(Galena Rhoades)デンバー大主任研究員は、「はっきりと結婚の約束もしないまま一緒に住むカップルの中には、同居しているという理由で結婚してしまう人たちもいると考える」と話す。

 同大研究チームのスコット・スタンレー(Scott Stanley)氏は、「同居する前に、結婚の約束について話し合ったり、同居生活が将来の2人の関係にとってどのような意味合いをもつのか話し合うことが賢明だろう。特に同居してしまうと、交際しているだけの場合に比べて別れるのが難しくなるだろうから」と語る。

 論文によると、米国では、70パーセント以上のカップルが結婚前に同居しているという。その一方で、研究チームは「将来婚約する相手とだけであっても、婚約前に同居すると、結婚生活の質が低くなり、離婚する可能性も高くなる」根拠を見つけたとも指摘している。

 同大チームは別の研究誌に、カップルが同居を選んだ理由について別の論文も発表している。その論文によると、同居理由について一番多かったのは、もっと一緒に過ごしたかったからというもので、次に、同居すると都合がいいから、2人の関係を試したかったから、という回答が挙げられた。

 以前の研究では、カップルは2人の関係を試したいために同居生活を選ぶとされていた。「関係を試すための同居生活は、2人の関係にとって最も大きな問題とかかわってくることが明らかになった」とローデス氏は指摘する。(c)AFP