【7月8日 AFP】海外駐在員にとって世界で最も物価の高い都市は東京――。米コンサルタント会社マーサー(Mercer)が7日発表した「2009年世界生計費調査」で明らかになった。3年連続で1位だったモスクワ(Moscow)が3位となり、2位の大阪とともに、日本の都市が1、2位を独占する結果となった。

 調査は、ニューヨーク(New York)を基準(100)として、住居、交通、食料品、衣料、家庭用品、娯楽など200以上の項目で、世界143都市の生活費を比較したもの。東京は143.7ポイントと、ランキング最下位のヨハネスブルク(Johannesburg)の49.6ポイントの約3倍となった。

 大阪は2位(前年11位)、香港(Hong Kong)は5位(同6位)、ニューヨークは8位(同22位)、北京(Beijing)は9位(同20位)、ドバイは20位(同52位)など、米国、アジア、中東の都市がそれぞれ順位を上げた。

 一方、ロンドン(London)は16位(同3位)、パリ(Paris)は13位(同12位)と、欧州勢はそれぞれ順位を下げた。
 
 マーサーの調査員は「前年の経済不況で世界中の大半の通貨価値が激しく変動したことが、今年のランキングに大きく影響している。ユーロ、英ポンドなどが米ドルに対し大幅に価値を下げたことが、欧州都市の順位降下につながった」と分析している。(c)AFP