【6月27日 AFP】フィリピンの重警備の刑務所で27日、急死したマイケル・ジャクソン(Michael Jackson)さんを追悼して、1500人以上の受刑者が、インターネット上で世界的に有名になった同刑務所のダンスを披露した。

 このダンスを観ようと大勢の観客が「セブ地区拘留・更正施設」を訪れた。マイケルさんの急死から2日後、殺人犯や麻薬密輸犯を含む受刑者らは、追悼のダンスを披露した。

 サフラン色(オレンジ色)の受刑者用の服を着て登場した受刑者らは、列をつくって柵で囲われた運動場に入った。運動場には、刑務所関係者によって、マイケルさんの肖像画が掲げられていた。

 マイケルさんの追悼イベントは、マイケルさんへの祈りから始まり、受刑者らは「ウイ・アー・ザ・ワールド(We Are the World)」を踊りながら歌った。

 次にマイケルさんのバラード曲「ベンのテーマ(Ben)」「アイル・ビー・ゼア(I'll Be There)」が披露され、そして大ヒット曲「スリラー(Thriller)」のビデオをもとにしたダンスを踊った。

 4分間におよぶ受刑者らのダンスの様子は、2年前に動画投稿サイトのユーチューブ(YouTube)に登場して以降、カルト的な人気を呼び、これまでに累計で2300万回以上も再生されている。ダンスの振り付けをしたバイロン・ガルシア(Byron Garcia)さんによると、マイケルさんの音楽が受刑者らの更正に役立っているという。

 ユーチューブに投稿された動画があまりに人気となってしまったため、受刑者らは観光の呼び物となっており、パフォーマンスのたびに観光客との写真撮影も行われている。(c)AFP/Sybhel Cordero

【関連記事】踊る受刑者1600人 YouTubeで大ヒット