【6月22日 AFP】メキシコ北部バハカリフォルニア(Baja California)州で、絶滅危惧(きぐ)種カリフォルニアコンドルのひなに感染症予防のワクチン接種が行われた。

 ワクチン接種は、米国のサンディエゴ動物園(San Diego Zoo)が2002年に導入したカリフォルニアコンドルの再繁殖プログラムの一環。今回、ワクチンを接種したのは生後45日目のひなで、メキシコで誕生した2羽目のカリフォルニアコンドルだ。2007年に生まれた1羽目のひなは、生後1か月で巣から姿を消したまま、みつかっていない。

 コンドルの卵は産卵から約57日後に孵化する。生まれたばかりのひなは薄い灰色の羽毛に包まれ、頭部はピンク色の地肌が見えている。その後、羽の色は徐々に黒みを増していき、初めて飛べるようになる生後6か月頃には、体は黒と白色の羽に覆われ、頭部も黒色になる。ひなは、さらに2年間、両親の保護のもとで過ごした後、完全に成鳥になるが、この時、頭部は再びピンク色に戻る。(c)AFP