【6月10日 AFP】米フロリダ(Florida)州で漁業を営む男性が「大物」を釣り上げた。ただ、獲物は魚ではなく、いつ爆発してもおかしくない「空対空誘導ミサイル」だった。警察当局が9日明らかにした。

 地元警察によると、同州セントピーターズバーグ(Saint Petersburg)のロドニー・サロモン(Rodney Salomon)さん(37)は、同州パナマ市(Panama City)から80キロ沖合のメキシコ湾内(Gulf of Mexico)でミサイルを釣り上げた。サロモンさんはあわてることはなく、漁船にミサイルを積み込み、その後も10日間漁を続けて港に戻った。

 地元メディアのインタビューに対し、「漁船の屋根に縛り付けて戻った。雷雨に襲われることもあった」「怖くはなかった。なぜ怖がらないといけないんだい?」と語った。

 長さ約2.4メートルのミサイルを処理した地元軍基地の爆弾処理班によると、ミサイルは激しく腐食しており非常に不安定で、いつ爆発してもおかしくない状態だったという。

 フロリダ州のエグリン空軍基地(Eglin Air Force Base)の報道官によると、発見されたミサイルは2004年8月16日、パナマ市ティンダル基地(Tyndall Base)の第53武器評価群(53rd Weapons Evaluation Group)の演習中にF15戦闘機から発射されたAIM-9ミサイル(サイドワインダー)だという。

 サロモンさんは爆弾処理班にミサイルの安全が確保されたら記念に持ち帰ってもいいかと尋ねたが、断られたそうだ。

 サロモンさんと3人の乗組員が発見したミサイルはそれだけではなかった。一つ目のミサイルを発見した数日後、別のミサイルを発見したが、警告音が鳴っていたためそのまま放置したという。(c)AFP