【4月30日 AFP】サウジアラビアで8歳の少女が父親に売られて結婚し、国際的非難が高まっていた問題で29日、少女の離婚が認められた。現地各紙が30日に報じた。

 同国オナイザ(Onaiza)の裁判所で判事の立ち会いの下、50歳代と報じられている相手の男性と、示談での離婚交渉が成立した。

 この少女は前年、男性の持参金と引き替えに、父親によって男性に売られたが、母親がこれを知り、少女の離婚を裁判所に申し立てていた。

 しかし、下級裁判所の判事は、少女が思春期に達しない限り、婚姻として完結しないと主張し、母親の訴えを2度、却下した。その後、訴えを受けた上訴裁判所は下級裁判所にこの件を差し戻し判事に再審理を促したが、同判事は前週、同じく離婚を認めない判断を示した。

 リヤド(Riyadh)の現地紙によると、ある「重要人物」がこの件を仲介し、示談に至ったという。示談の場には、訴えを退けていた判事とは別の判事が立ち会った。(c)AFP