【4月26日 AFP】「世界一の長身男性」のギネス世界記録(Guinness World Records)を上回る長身の持ち主、身長2メートル46センチの趙亮(Zhao Liang)さん(27)は、横になるときには2人分のベッドを使用する。

 趙さんは、ギネス記録保持者の同じ中国の鮑喜順(Bao Xishun)さんよりも10センチメートル高い。しかし、メディアに警戒心を持つ趙さんは、ギネスに正式に身長を測定してもらうべきかどうか決めかねているのだそうだ。

 中国北部・天津(Tianjin)市内の病院で、鉄製ベッドに横たわる趙さんは、突然のメディアの注目に対し、すでにうんざりしている様子もみられた。

 病院は趙さんのために通常サイズの鉄製ベッド2つをつなぎ合わせたベッドを用意したが、それでも趙さんは、大きな体を細いマットレスに納めるのに苦労している様子だった。趙さんは、河南(Henan)省出身。両親は平均的な身長の持ち主だという。

 趙さんの体は、肩も、足も、手もなにもかもが大きい。服や靴を探すのにも一苦労だという。

 体重は155キログラムで、靴はヨーロッパサイズ56(米国サイズ20、日本サイズで約33-34センチ)に無理やり押し込んでいる。それでも、日本や米国から靴を取り寄せなければならない。

 背の高い中国人男性としておそらく最も有名な、米プロバスケットボールのNBA、ヒューストン・ロケッツ(Houston Rockets)でプレイする姚明(Yao Ming、ヤオ・ミン)は身長2メートル29センチ。姚明よりも、趙さんの方が身長が高い。

 趙さんの衣服について母親のWang Keyunさんにたずねたところ、Wangさんは笑いながら趙さんのズボンを取り出した。身長1メートル68センチのWangさんが立ち上がってズボンを広げると、ズボンはWangさんの顔の高さまで届いた。

 Wangさんは、「息子のものは、いつも特注品。小さいころは、わたしが服を作っていた」と話す。

 趙さんは、14歳のころに学校を退学して農家の両親のもとを離れ、建設現場で働くようになった。その後、2006年にある雑技団が趙さんに目をつけ、趙さんは、中国の民族楽器、葫芦糸(フルス、hulusi)奏者として雇用された。

 趙さんの人生は良い方向に進んでおり、友人もできたという。しかし、恋人はまだいないとのこと。母親のWangさんも「そのことがとても心配です」と語った。(c)AFP/Joelle Garrus