豚インフルエンザ拡大、メキシコ市の観光客に影響
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【4月26日 AFP】「豚インフルエンザのことは全然知らなかった。どうしてみんなマスクをしているのか不思議だったの」。ポーランドから観光でメキシコ市(Mexico City)を訪れた若いスペイン人女性は、こう話した。
豚インフルエンザ発生を受け、25日、市内の有名美術館などはすべて休館になった。広大なメキシコ市で途方にくれる海外からの旅行者もいる。
一方、この新しいインフルエンザウイルスに危機感を募らせる住民の大半は顔にマスクを掛け、いつもの体を直接触れ合わせるあいさつさえ止めている。メキシコ市の観光事務局で働くローラ・エストラーダ(Laura Estrada)さんは、「観光客にとってはすべてが普通どおりです。おびえているのは私たちメキシコ人なんです」と話す。
アイルランドからやって来たコナー・マフィー(Connor Murphy)さん(29)は、「政府が予防対策をとるのは良いことだけど、少しやりすぎではないですか」と言う。
メキシコには毎年2200万-2300万人の外国人観光客が訪れているが、08年からこれまでに7000人以上が死亡した麻薬がらみの抗争が大々的に報じられたことで、同国の観光業界は影響を受けていた。さらに今回、豚インフルエンザが発生したことで、メキシコの観光当局は今後の展開を不安げに見守っている。
観光客にとってさらに残念なことに、メキシコ市のマルセロ・エブラルド(Marcelo Ebrard)市長は24日、少なくとも10日間、市内で予定されていた553のスポーツイベントや文化イベントをすべて中止すると発表した。
一方で恩恵を受けた業界もある。多くの観光地が一般公開を取りやめたことから郊外の観光地に向かう観光客が増え、バスが活況を呈しているのだ。メキシコ市郊外にあるテオティワカン(Teotihuacan)のピラミッドに向かうバスの売上は記録的な勢いで伸びているという。(c)AFP
豚インフルエンザ発生を受け、25日、市内の有名美術館などはすべて休館になった。広大なメキシコ市で途方にくれる海外からの旅行者もいる。
一方、この新しいインフルエンザウイルスに危機感を募らせる住民の大半は顔にマスクを掛け、いつもの体を直接触れ合わせるあいさつさえ止めている。メキシコ市の観光事務局で働くローラ・エストラーダ(Laura Estrada)さんは、「観光客にとってはすべてが普通どおりです。おびえているのは私たちメキシコ人なんです」と話す。
アイルランドからやって来たコナー・マフィー(Connor Murphy)さん(29)は、「政府が予防対策をとるのは良いことだけど、少しやりすぎではないですか」と言う。
メキシコには毎年2200万-2300万人の外国人観光客が訪れているが、08年からこれまでに7000人以上が死亡した麻薬がらみの抗争が大々的に報じられたことで、同国の観光業界は影響を受けていた。さらに今回、豚インフルエンザが発生したことで、メキシコの観光当局は今後の展開を不安げに見守っている。
観光客にとってさらに残念なことに、メキシコ市のマルセロ・エブラルド(Marcelo Ebrard)市長は24日、少なくとも10日間、市内で予定されていた553のスポーツイベントや文化イベントをすべて中止すると発表した。
一方で恩恵を受けた業界もある。多くの観光地が一般公開を取りやめたことから郊外の観光地に向かう観光客が増え、バスが活況を呈しているのだ。メキシコ市郊外にあるテオティワカン(Teotihuacan)のピラミッドに向かうバスの売上は記録的な勢いで伸びているという。(c)AFP