【4月17日 AFP】ドイツ南部レーゲンスブルクで、路線バスを停止させて路上のカエルを救った運転手が、解雇の危機に瀕していると、複数の独メディアが17日、報じた。

 これによると、フランス人のバス運転手、クリスチナ・ポメレル(Christina Pommerel)さん(46)は2階建て路線バスを運転中、タイヤの陰から飛び出したカエルに気付いた。ポメレルさんはバスを停止させ、カエルを箱に入れて路上から道路の脇まで運んだという。

 しかしすでに20分遅れて走行していたこのバスの乗客は、カエル救出劇でさらにバスが遅れたことに怒りを募らせた。その後、乗客の1人がバス会社に苦情を申し立てたことから、ポメレルさんは職務停止処分を課されてしまった。

 これをメディアが報じたところ、ポメレルさんを支持する声がバス会社に殺到。会社側も、ポメレルさんへの措置を解除する姿勢を見せ始めた。しかし、ポメレルさんが二度と同様の慈悲行為を行わないと約束することが条件だとしている。

 独日刊紙ウェルト(Die Welt)に対し、ポメレルさんは「カエルをひき殺すなんて、耐えられなかった」と語っている。(c)AFP