【4月4日 AFP】台湾で報じられた「中国から贈られた2頭のパンダが偽物だった」とのエープリルフール記事が、ちょっとした騒動を巻き起こしている。

 台湾の英字紙タイペイ・タイムズ(Taipei Times)は1日付の科学面で、パンダと思われていた動物が、実はパンダに似せて「着色された中国・温州(Wenzhou)のクマだった」と報じた。

 同紙は、パンダたちが「起床中ずっと交尾ばかりしていた」ため不審に思ったとの(実際は実在しない)飼育係の証言を掲載。この飼育係は、「パンダの行為を見てみんな大騒ぎになった。子どもたちは叫び、親たちはイライラしていた」とコメントした。パンダは性欲が低いことで知られている。

 記事はさらに、中国外務省の秦剛(Qin Gang)報道官の(ウソの)発言として、「われわれは、台湾の友人たちが、非常に珍しい温州のクマの寄贈を喜んでいただければと願っています」と掲載した。

 この記事に対し、台北(Taipei)の動物園のJason Yeh園長は、パンダ保護教育に「大きな損害を与えた」として訂正を要求。しかし、タイペイ・タイムズ側は、読者はジョークと真実の区別がつくはずだと主張している。

 インターネット版の記事では、記事の最後に「ハッピー・エープリルフール!」と書かれており、3日までに2万2000件のヒット数があった。(c)AFP