【4月4日 AFP】シルビオ・ベルルスコーニ(Silvio Berlusconi)伊首相が、主要20か国・地域(G20)首脳会合(金融サミット)の公式レセプション後に大声を出したことに英国のエリザベス女王(Queen Elizabeth II)が不快感を示したと報じられた件で、バッキンガム宮殿(Buckingham Palace)は3日、「女王は憤慨していない」とのコメントを発表した。

 公式レセプションはバッキンガム宮殿で1日開かれ、その後、参加各国・地域および国際組織の首脳とエリザベス女王(Queen Elizabeth II)の記念撮影が行われた。撮影が終了した時、ベルルスコーニ首相がバラク・オバマ(Barack Obama)米大統領に「ミスター・オバマ!」と大声で呼び掛けたところ、女王が振り向いて「なぜ叫ぶ必要があるの」と言ったという。この場面をとらえた動画が投稿サイト「ユーチューブ(YouTube)」に流れ、話題になっていた。

 この件についてバッキンガム宮殿側は、公式の場で目立つ行為をすることで知られるベルルスコーニ首相に対して、女王は冗談で憤慨するふりをしただけだとしている。

「首相の声は大きくて陽気でおどけた調子だったが、他の人の気分を害するものではなかった」と同宮殿の広報担当者は述べた上で、「レセプションは和気あいあいとしてうち解けた雰囲気で、出席者は全員が温厚な人だった」と付け加えている。

 なお、金融サミット参加国首脳・関係者が2日撮影した集合写真には、オバマ大統領とドミトリー・メドベージェフ(Dmitry Medvedev)露大統領の間で満面の笑みを浮かべたベルルスコーニ首相が写っている。(c)AFP