【3月24日 AFP】英国北アイルランド(Northern Ireland)のベルファスト(Belfast)動物園は23日、第2次世界大戦中に「シェイラ(Sheila)」という名の子ゾウをかくまってくれた女性の調査を開始した。

 この女性は、1941年のベルファスト空襲の際、動物園へ爆弾が直撃することを懸念し、自宅の裏庭にシェイラをかくまっていたとされ、「ゾウの天使」と呼ばれている。

 動物園関係者は、「この女性は、動物園のちょっとした伝説的人物だ。女性が写った写真が以前からあるが、この女性が誰なのか特定できないでいる」と語った。

 動物園が公開したぼやけた白黒写真には、女性を特定する手掛かりは写ってはいないが、女性の隣人だった可能性があるとする数人から連絡があったという。

 別の動物園関係者は、「シェイラは1930年代後半に動物園にやってきて、60年代前半まで生きていた。この女性が世話してくれていなければ、そうはならなかったかもしれない」と語った。

 ベルファスト動物園によると、第2次大戦中、英政府は空襲の際に動物たちが逃げ出すことを懸念して、ハイエナやオオカミ、ピューマ、トラ、クロクマ、ホッキョクグマ、オオヤマネコなど計33頭の動物の殺害を命じたという。(c)AFP