【3月10日 AFP】インド南部チェンナイ(Chennai)で、性転換者に対する社会の理解を広げるために、そうした人びと専用の公衆トイレを設置する計画が進んでいる。同国の英字紙インディアン・エクスプレス(Indian Express)が9日、報じた。

 同紙によると、チェンナイでは、近々予定されている総選挙後に始まる試験計画の一環として、比較的大きな性転換者人口を抱える同市内の3か所に専用の公衆トイレが設置されるという。

 地元当局者は、この計画は「性転換者に対する理解を広げるとともに、彼らを社会の主流に組み込むこと」を目的としているとし、この考え方に市民たちが好意的な反応を示してくれた場合は、こうした公衆トイレを増やしていきたいと語っている。

 性転換者からは、賛意を示す意見も出る一方、「一般の人びとと普通に接したいのであって、こうした区分けは必要ない」「トイレを分けることで差別が起こる」などという反対意見も出ている。(c)AFP