【3月7日 AFP】トルコのオンドクズ・マユス大学(Ondokuz Mayis University)の研究チームは6日、医療関係者が持つ携帯電話が院内感染の原因となっている可能性があるという研究成果を発表した。

 病院の手術室や集中治療室で働く医師と看護師200人の利き手と携帯電話を調べたところ、抗生物質が効かないメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(methicillin-resistant Staphylococcus aureusMRSA)を含む細菌が多数の電話で見つかった。

 携帯電話の実に95%で少なくとも1種類の細菌が見つかり、軽い皮膚のかぶれから死に至る病気の感染源になっていると指摘している。約35%の携帯電話で2種類の、11%で3種類以上の細菌が見つかった。

 とりわけ、各国の医療施設で院内感染を起こしているMRSAが8台に1台の携帯電話で見つかったことに研究チームは警鐘を鳴らしている。

 医療関係者のほとんどが手を洗うなどのガイドラインには従っているものの、定期的に携帯電話を消毒しているのはわずかに10%に過ぎなかった。

 研究成果は、バイオメド・セントラル(BioMed Central)が出版する専門誌Annals of Clinical Microbiology and Antimicrobials(臨床微生物学と抗菌剤年報)に掲載された。(c)AFP