【3月3日 AFP】スウェーデンの83歳の女性が、長年にわたって貯めた「たんす預金」50万クローナ(約530万円)を、路面電車に忘れるという出来事が起こった。アフトンブラデット(Aftonbladet)紙が1日、報じた。

 ビルジッタ(Birgitta)さんは同国南西部イエーテボリ(Gothenburg)の自宅の机に、老後のために50万クローナを貯めてきたが、最近になって銀行に預金した方が安全だと考え直した。

 2月19日、ビルジッタさんは1万クローナ札を詰めた紙袋を手に、路面電車で銀行に向かった。しかし、停留所に着いたときビルジッタさんは紙袋のことを忘れてしまい、紙袋を電車に残したまま降りてしまった。

 ビルジッタさんは当初、とても恥ずかしくて家族には打ち明けられなかったため、家族が路面電車を運営する会社に問い合わせたときには、紙袋を置き忘れてから時間が経ちすぎていた。

 ビルジッタさんはアフトンブラデット紙に、「お金が戻ってくるとは思わない。でももし返してくれるなら、その人には発見者としてのお礼を渡したい」と語った。

 一方、警察は、電車内に設置された防犯カメラの映像で紙袋を拾得した人物を特定できるかもしれないとして、ビルジッタさんより楽観的な見方をしている。(c)AFP