勝手に遺跡を発掘し遺物を持ち出す「ナイトホーク」たち、ネットで販売も 英国
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【2月17日 AFP】土地所有者の許可を受けずに、または遺物の発掘が禁止されている場所で、金属探知機を使って遺物を探知し持ち去る人々、通称「ナイトホーク(ヨタカの意)」たちが、英国の重要な遺産に不法に侵入して遺物を略奪している。歴史的建造物の保全機関「イングリッシュ・ヘリテッジ(English Heritage)」は16日報告書を発表し、このような実態を明らかにした。
巨石遺跡群ストーンヘンジ(Stonehenge)などを管理する同機関によると、こうした泥棒たちは最先端の金属探知機を装備しており、遺物に関する情報をネットで共有し、持ち出した遺物をネットを通じて販売もしているという。
こうして盗まれた遺物の多くはほとんど価値のないものだが、発見された場所や状況といった貴重な情報は永遠に失われてしまうことになりかねない。そのため、同機関のバリー・カンリフ(Barry Cunliffe)会長は、ナイトホークとその活動を追跡する国家規模のデータベースを構築する必要性を訴えている。
イングリッシュ・ヘリテッジによると、警察は1995年から2008年までに240件のナイトホークの活動を報告したが、自分の土地が標的にされていると気付いた場合に警察に通報する地主は7人中1人に過ぎず、全体の盗掘件数は警察の報告をはるかに上回るとみられるという。これまでに訴追されたのはわずか26件で、逮捕者の大半は少額の罰金が科されるだけだ。
報告書は、遺跡発掘現場は、20か所中1か所の割合でナイトホークの標的にされているとも指摘している。特にローマ時代の遺跡が狙われやすいという。(c)AFP
巨石遺跡群ストーンヘンジ(Stonehenge)などを管理する同機関によると、こうした泥棒たちは最先端の金属探知機を装備しており、遺物に関する情報をネットで共有し、持ち出した遺物をネットを通じて販売もしているという。
こうして盗まれた遺物の多くはほとんど価値のないものだが、発見された場所や状況といった貴重な情報は永遠に失われてしまうことになりかねない。そのため、同機関のバリー・カンリフ(Barry Cunliffe)会長は、ナイトホークとその活動を追跡する国家規模のデータベースを構築する必要性を訴えている。
イングリッシュ・ヘリテッジによると、警察は1995年から2008年までに240件のナイトホークの活動を報告したが、自分の土地が標的にされていると気付いた場合に警察に通報する地主は7人中1人に過ぎず、全体の盗掘件数は警察の報告をはるかに上回るとみられるという。これまでに訴追されたのはわずか26件で、逮捕者の大半は少額の罰金が科されるだけだ。
報告書は、遺跡発掘現場は、20か所中1か所の割合でナイトホークの標的にされているとも指摘している。特にローマ時代の遺跡が狙われやすいという。(c)AFP