【1月28日 AFP】(一部更新)ニュージーランドにしか生息しない絶滅危惧(きぐ)種の爬虫(はちゅう)類ムカシトカゲの「ヘンリー」が、111歳にして初めて父親になった。同国南部インバーカーギル(Invercargill)のサウスランド博物館(Southland Museum)が27日明らかにした。

 ヘンリーはこれまでメスに関心を示さず、メスを攻撃することでも知られていた。しかし尾にできた腫瘍(しゅよう)を除去する手術を受けたあとで「人がすっかり変わったよう」(同博物館学芸員)になり、前年3月に31歳年下の「ミルドレッド」と交尾。同6月に12個の卵が生まれ、前週末から今週にかけての4日間で11匹がふ化した。

 体重1.2キロ、体長60センチのヘンリーは現在、3匹のメスと「仲むつまじく」暮らしており、今年中にも再び交尾するのではと期待されている。

 だが、ヘンリーがいい父親になるかについては、あまり期待できない。ムカシトカゲは小さくて動くものなら何でも食べてしまう習性があるためだ。

 ムカシトカゲは、外見はトカゲに似ているが、2億年前に生きていた恐竜の仲間であるムカシトカゲ目の最後の生き残りとされる。ほかのムカシトカゲ目はすべて、約6000万年前に絶滅した。(c)AFP


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