【1月22日 AFP】中国の風水師たちの占いによれば、20日就任したバラク・オバマ(Barak Obama)新大統領の「2009年」は、「外交面では成果が得られる良い一年となるが、お金の問題には要注意」だそうだ。

■干支の一致による不吉

 オバマ大統領の就任式は、中国の暦で「丑(うし)年」が始まる旧正月の直前に行われた。これに対し、オバマ氏本人の生まれ年の干支(えと)も、「丑」。この偶然の一致が、風水師たちの眉をひそめさせている。

 このような一致は、風水では不吉とされているためだ。政権1年目には数々の困難が待ち受けているだろうと、彼らは予想する。

 だが、香港の風水の大家、レイモンド・ロー(Raymond Lo)氏は、「問題解決に多少の時間はかかるかもしれないが、運はオバマ氏の方に向いている」と話す。

■「地」属性で友好広げるか

 風水では、宇宙の核は「金」「木」「水」「火」「地」の5要素で構成されており、風水師はこれらのバランスを見ることで年を占う。人もこれらのいずれかに属しており、誕生日と生まれた時間で、どれに属しているかがわかるとされる。

 ロー氏によると、1月26日から始まる「丑」年は、友好のシンボルである「地」の年に当たるが、丑年のオバマ氏も「地」に属している。「地の年において、地の属性をもつ指導者は卓越した功績を残すことができる。オバマ氏は今年、世界中の人々に会って、外交のネットワークを張り巡らせるだろう」

 また、「地」属性の指導者は博愛精神の持ち主で、人気者になる傾向が高いという。オバマ氏が敬愛する第16代大統領エーブラハム・リンカーン(Abraham Lincoln)も、「地」に属していたという。

■金銭的には容易にはいかないか

 一方で、「地」属性の人にはお金の問題がつきまとうとされる。折しもオバマ氏は、最大の懸案である米経済の立て直しに向け、大規模な景気刺激策を打ち出そうとしている。 「友人が増えるということは、富を分かち合う必要が出てくるということだ。オバマ氏は知的なビジネスマンタイプの人物だが、金銭的には裕福とはいえないだろう」(ロー氏)

 ただ、続く2010年は「金」の年であり、1年間にわたって金融危機からの脱却に徹したオバマ氏にとって、さらなる変革を見込める年になりそうだという。

 ロー氏によれば、2008年が「水」の年であったことも、オバマ氏の大統領選勝利を後押ししたという。

■気になる「ほお骨」

 しかし、人相占いにも詳しい風水師サーモン・リー(Sermon Lee)氏は、オバマ氏の指導者としての資質に疑問を抱いている。彼の「平べったい頬(ほお)骨」が特に気になるという。

 例えばビル・クリントン(Bill Clinton)元大統領、ヒラリー・クリントン(Hillary Clinton)新国務長官、ジョージ・W・ブッシュ(George W. Bush)前大統領といった政治家の顔は、もっと頬骨が張っているが、これは強い決断力やプレッシャーをはねのける能力を示しているという。

 リー氏は、「オバマ氏は感情が細やかで、とても優しいけれども、それがすぐれた政治家、良いリーダーをつくるとは限らない。特に困難な時期においては、とても強く、決断力のあるリーダーが求められている」と述べ、第1期オバマ政権の前途は多難だとみている。(c)AFP/Polly Hui