【1月1日 AFP】大みそかの夜にどうしても花火を打ち上げたい男性は、妻や恋人とのセックスはあきらめるしかない――。イタリア・ナポリ(Naples)の団体が、大みそかの夜に違法な花火の打ち上げを止めさせるために、花火をする男性とのセックスを拒否するよう求めるメッセージを発表した。

 このメッセージを出したのは、地元の「Se Spari, Niente Sesso(花火をやるならセックスなし)」という団体。この団体はここ数日で、数百人の女性から署名を集めたとしている。

 同国スタンパ(La Stampa)紙によると、この団体の創設者のナポリ市内の主婦、Carolina Staianoさんは、「違法な花火はめでたいものではなく、危険なものです」と指摘し、「あなたの夫や彼氏が、このことを理解しないようならば、行動を起こすのです。彼にソファで寝るように言いましょう。(セックスを拒否するということには)男性は特に敏感なのです」と語った。

 Staianoさんがこうした運動を始めるきっかけは、家族を襲った悲劇にあるという。Staianoさんは「わたしが生まれる前、父親が違法な花火で半身不随になった。父親はそれ以後ずっと、てんかんの発作に悩まされていた」と語った。

 Staianoさんらが出したメッセージを受けて、ナポリの地元当局も12月31日、携帯電話のメールで「花火を打ち上げないで、愛し合いましょう」とのメッセージを発表した。

 地元警察は2007年、大みそかの数週間前までに花火用火薬146トンを押収していたが、それにもかかわらず自家製の花火や発砲などで、1人が死亡、473人が負傷した。(c)AFP