【12月10日 AFP】オーストラリアのメルボルン(Melbourne)で7日、ホームレスによるサッカー世界選手権「ホームレス・ワールドカップ(Homeless World Cup)」が開催されたが、海外代表の選手のうち15人が、オーストラリアへの亡命を希望しているという。地元各紙が10日、伝えた。

 地元紙によると、亡命を求めているのは、アフガニスタンやジンバブエ代表の選手15人だという。

 移民・市民権省報道官はAFPの取材に対し、選手15人が「ビザの更新」を申請したことは認めたが、選手らが亡命を希望しているかについては明言を避けた。

 報道官は、「12月9日の時点で、ホームレス・ワールドカップの参加者15人がビザ更新申請を行いました。しかしその申請が何のためだったかについてコメントする立場にはありません」と語った。

 オーストラリアのヘラルド・サン(Herald Sun)紙は、アフガニスタン人8人とジンバブエ人7人を含む「少なくとも」15人がオーストラリアへの亡命を申請したと報じている。

 また、エイジ(Age)紙によると、大会終了後にもケニア人選手1人が行方不明となっており、リベリアの女子チームにいたっては全員がオーストラリア国外へ出る便に乗らなかったとみられる。

 ビクトリア州(Victoria)のジョン・ブランビー(John Brumby)州知事は、「恵まれているとはいえない国のなかでも困難な状況で暮らしている人たちがオーストラリアに来たら、亡命したくなるのも無理はないのではないか。見ての通り、ここはすばらしい国だからね」と理解を示している。(c)AFP