【10月20日 AFP】オーストラリアの父親は子育てを妻まかせにしており、父親が平日に子どもの世話をする時間は1日あたりわずか6分間にすぎない――。こうした傾向が、豪ニューサウスウェールズ大学(University of New South Wales)の研究で明らかになった。

 この「親業」に関する研究は、豪ニューサウスウェールズ大学(University of New South Wales)社会政策研究センターのリン・クレイグ(Lyn Craig)研究員によって行われたもの。オーストラリアのほかにも、デンマークやフランス、イタリア、米国を対象に調査が行われたが、オーストラリアの父親が最も保守的だったという。

 リン研究員によると、オーストラリアの家庭での子育てについて、父親が1人で担当しているのは全体の10%にすぎず、残り90%は母親が1人で担当しているという。これに対し、デンマークの家庭では子育てについて父親が1人で担当する割合は17%となっており、リン研究員は「オーストラリアよりはましだが、平等とは言い難い」と強調した。

 オーストラリアの父親は、子どもと2人でいる場合、入浴させたり食事させたりすることはあまりせず、公園に連れて行ったり一緒にゲームで遊ぶ方が多いという。リン研究員は、男性は「楽しいこと」しか行わない傾向があると語り、「北欧ではややましな傾向にあるものの、全世界的にこうした傾向がある」と指摘した。

 また、リン研究員によると、共稼ぎ家庭の割合はデンマークでは64.7%に上ることに対して、オーストラリアではわずか18.5%にとどまり、ほかの調査対象国に比べオーストラリアは非常に保守的だとしている。(c)AFP