【10月15日 AFP】100年の歴史を持つレストラン選びのバイブル「ミシュランガイド(Michelin Guide)」が、ネット時代に対応するためiPhoneなどの高機能携帯電話の画面にも表示されることになった。

 ミシュランガイド総責任者のジャン・リュック・ナレ(Jean-Luc Naret)氏は13日、サンフランシスコ版の第3版を出版するにあたり、モバイルコンテンツ・プロバイダー「Ubi Ubi」との提携を発表した。サンフランシスコは、くしくもIT技術の最先端都市だ。

 Ubi UbiのMario Giacalone社長は、「忙しく動き回る人にぴったり。本の場合は、改訂されたり持っていなかったりということがあるが、たいていの人は携帯電話を持ち歩いており、常に最新の内容に触れることができる」と語る。

 モバイル版はUbi Ubiとの契約により閲覧が可能。サンフランシスコ版のほか、ニューヨーク版、ラスベガス版、ロサンゼルス版がオンライン化第1弾として提供されるが、その他の都市にも順次拡大していきたい考えだ。

■ユーザーも評価にオンラインで参加

 ミシュランガイドの従来からあるウェブサイトには、レストランの評論における著名ブロガーへのリンクが追加されている。また、ユーザーは、ガイドに掲載されたレストランで食事をした時の感想を書き込むことができる。ミシュラン側はこうしたフィードバックを参考にしつつ、レストランがその「星」にふさわしいかを適宜判断するという。

「見知らぬユーザーからたくさんのコメントが寄せられるが、果たしてそれらを信用できるのかという問題がある。だから、コメントをもとに、審査員が現場に赴いてその目で確認することにしている」 

 モバイル版からも、例えばレストランで食事をしながら、ミシュランガイドのサイトへ感想を書き込むことができる。カテゴリ別におすすすめレストランとして推薦することもできる。

 ミシュランガイドは1900年、自動車旅行客向けにフランスで創刊された。来年3月には創刊100年を記念する壮大な食の祭典がパリで計画されており、モバイル版の発表はそうした記念事業の一環だ。(c)AFP

参考:「ミシュランガイド」米国版ウェブサイト(英語)