【10月3日 AFP】仏西部ブルターニュ(Brittany)地方にある小島に立つ壮大な修道院「モン・サンミシェル(Mont-Saint-Michel)」は今年、建立から1300年を迎える。

 708年、不信心者らにキリスト教の神の偉大な力を示すために建立されたといわれるモン・サンミシェルだが、修道院側は今や同地を訪れるのに信仰の有無は関係ないとの立場だ。「多くの人々が当地を訪れます。信仰に導かれて来る人もいれば、不可知論者も無心論者もいます。信仰のあるなしに関わらず、われわれはすべての人々を受け入れています」。

 今年、モン・サンミシェルでは、コンサートや美術展、討論会、宗教行事など、1300年の記念行事が目白押しとなっている。

 モン・サンミシェルでは現在、干潟を渡るかつての巡礼の道を復活させる大規模景観回復工事が予定されている。工事では、2015年までに本土と修道院とを結ぶ舗装道路と隣接した駐車場を撤去し、代わりに橋をかける予定となっている。

 同時に、島の後方から湾に流れ込むクースノン(Couesnon)川に潮流止めを設置。満潮時に川に潮流を引き込み、引き潮時には大量に河口に押し寄せる海水をせき止めることで、モン・サンミシェルの基礎部分に堆積した土砂を除去する計画だ。(c)AFP/Simon Coss