【9月17日 AFP】米フロリダ(Florida)州の裁判所は、下着を露出するズボンの「腰ばき」を禁止した条例を違憲とする判断を下した。16日の地元紙パームビーチ・ポスト(Palm Beach Post)が報じた。

 州南東部のリビエラビーチ(Riviera Beach)で前週、ズボンを腰ばきしていた17歳の少年が警察に逮捕された。同州では、今年3月にズボンの腰ばきを禁止する条例が可決されており、違反すると最高で罰金150ドル(約1万6000円)または社会奉仕が科される。

 この少年は、マリフアナを使用した前科があったため1晩拘留された。

 パームビーチ巡回裁判所で行われた裁判で、少年の公選弁護人キャロル・ビッカースタッフ(Carol Bickerstaff)氏は判事に対し、「われわれは臀部(でんぶ)の露出について話しているのではない。ズボンをはいていて、恐らく下着が警官に見えただけで、1晩拘留されるはめになった人物について話している」と述べ、「今や服装取り締まり警官が存在するようになった」とし、この条例を「違憲」と訴えた。

 これに対しポール・モイル(Paul Moyle)判事は、判決を言い渡す前に「誰かがわたしを支持してくれるだろう」と語り、直ちに弁護人の訴えを認めた。

 ズボンの腰ばきについては、ルイジアナ(Louisiana)州デルカンバー(Delcambre)などですでに条例で禁止されており、テキサス(Texas)州ダラス(Dallas)、ジョージア(Georgia)州アトランタ(Atlanta)などの大都市でも同様の措置が検討されている。(c)AFP