【8月26日 AFP】(一部更新)樹皮のような巨大イボが体中に生えていることから「ツリーマン(樹木男)」と呼ばれるインドネシアの男性が、6キロ分のイボを除去する手術を受け、25日に退院した。

 医師によると、西ジャワ州の村に住むデデ(Dede)さん(37)の手足を埋め尽くすイボの除去手術は、バンドン(Bandung)の病院で9か月にわたり行われた。

 自宅に戻ったデデさんは、AFPとの電話インタビューで、「子どもたちと一緒に、普通の生活を送りたい。もう歩けるし、どこにでも行ける。再婚もしたい」と語った。これまでデデさんは、体中のイボのために動くこともままならず、「見せ物」として各地を巡業する以外は働くこともできなかった。妻は彼のもとを去り、10代の子どもたちは親戚のもとに預けられ、デデさんは長らく独り暮らしをしてきた。

 再び自由に動けるようになったデデさんは、「これから何をやるかはまだ考えていない」と話した。

 まだ300グラムのイボが残っているが、イスラム教の断食月「ラマダン」が終わる10月に再度入院し、通算9回目となる手術で取り除く予定だという。

 10代のころに出現し始めたという巨大なイボは、ウイルスと遺伝障害の複合的要因によるもので、デデさんの免疫システムは脆弱なため、それらを撃退できないのだという。

 イボの再発を防ぐため、ビタミンAなどの薬剤投与は続けられるという。(c)AFP