【8月7日 AFP】オーストラリア・ニュージーランド産婦人科学会は、ヴァギナ(膣)の美容整形、いわゆる「デザイナー・ヴァギナ」の危険性を指摘する論文を発表した。

 膣の美容整形には膣の若返り(機能回復)、処女膜再生、膣形成、Gスポットの増幅などが含まれる。

 同学会は、そうした施術は危険で、値段が高い上に保証もないと指摘。科学的根拠がない、または臨床試験で確認されていない施術は受けるべきではないと強く主張している。

 最も憂慮される結果としては、恒久的な傷跡や変形、感染症、性交痛、性感の変化などがあり、施術を提供するクリニックはこうしたリスクを事前に患者と話し合うべきとしている。

 さらに学会は、手術を希望する女性たちは、女性器の外見には非常に多くのバリエーションがあることを理解すべきだとしている。

■「女性を食い物にしている」

 同学会のテッド・ウィーバー(Ted Weaver)氏によると、膣の美容整形の一般的な値段は1万ドル(約100万円)以上と、同氏の言葉を借りれば「法外に高い」ものだという。 

 同氏はAAP通信(Australian Associated Press)に対し、「このような手術は、自分の性器に不安やおそれを抱いている女性を食い物にしている。そうした女性は、実際には心理的な助けを必要としている」と語っている。

 膣の美容整形に関しては、英米の医師らも同様の憂慮を表明している。(c)AFP