【7月5日 AFP】「環境に優しい」をテーマに世界初の波浪推進船「SUNTORYマーメイドII(Suntory Mermaid II)号」でハワイ(Hawaii)から日本への単独航海に挑んでいた海洋冒険家の堀江謙一(Kenichi Horie)さんが4日夜、和歌山県沖の紀伊水道(Kii Channel)にゴールした。

 堀江さんは一度も寄港せずにハワイからの約7000キロを、110日かけて航海した。

 時事(Jiji Press)と共同(Kyodo News)の両通信社によると、堀江さんは「まだ実感がわかない」と感想を語り、「自宅に帰って家庭の料理を食べたい」と話しているという。

 堀江さんは今年9月に70歳の誕生日を迎える。1962年、23歳の時に太平洋単独横断に成功し、一躍有名になった。パスポートもお金も持たずに「密航状態」でサンフランシスコ(San Francisco)に到着した堀江さんはその場で逮捕されたが、当時のサンフランシスコ市長が「勇気ある冒険」を称えて入国を許可し、「名誉市民」の称号も与えた。この時の体験をつづった『太平洋ひとりぼっち』は映画にもなった。

 堀江さんは6日、兵庫県西宮市のヨットハーバーへ帰港する。(c)AFP