【7月3日 AFP】ギリシャ神話に登場する巨大な冒険船「アルゴ(Argo)号」を再現した船が2日、ギリシャ南部コリントス(Korinthos)のコリント運河(Corinth Canal)を航行した。

 アルゴ号は、ギリシャ神話でテッサリアの王子イアソン(Jason)率いる探検隊アルゴナウタイ(Argonauts)が、「黄金の羊皮(Golden Fleece)」を求める航海で用いたとされる50人漕ぎのガレー船。

 6年の歳月をかけ再現された現代版アルゴ号は、6月14日にギリシャ中部のエーゲ海沿岸都市ボロス(Volos)を出発し、イタリア北東のベネチア(Venice)を目指して航海中。航行距離は1200海里。欧州連合(EU)加盟全27か国からの乗組員が乗船している。

 当初アルゴ号は神話上の探検隊の航路を再現し、イオルコス(Iolkos、現在のボロス付近)から、黒海に面する古代国家コルキス(Colchis、現在のグルジア)まで航行する予定だった。だがトルコを通過する場合、安全な渡航を保証できないとして、主催者側は航路を変更した。(c)AFP