【6月23日 AFP】人生をやり直すため、自らの生活をネットオークションに出品した中年男性が22日、彼の仕事、住宅、友人をめぐり落札者が争うのを横目に祝杯を挙げた。

　英国出身でオーストラリアのパース（Perth）に住むIan Usherさん（44）は22日、インターネット競売大手イーベイ（eBay）に自分の生活を、落札希望価格50万豪ドル（5100万円）で出品した。

　同日夕方までに約40件の入札があり、30万100豪ドル（3000万円）から始まった入札価格も65万豪ドル（6600万円）に到達した。

　Usherさんはオーストラリアの通信社AAPに対し「わたしは3時に40万豪ドルを超えた時点でシャンパンを取り出した。こんなに早く値段が上がるなんて信じられない」と話した。

　Usherさんは落札者に自身の友人を紹介することや、42万豪ドル（4300万円）相当の住宅などを譲渡することを約束している。さらに、落札者は、Usherさんのじゅうたん販売店店員の仕事も確保する。これは2週間の契約だが、販売店オーナーとの契約次第では延長も可能。

　話がまとまればUsherさんには旅券、財布、洋服のみが残ることになる。

　Usherさんは2年前、妻のローラ（Laura）さんと離婚した後、新しい人生を始めることを決意。身の回りの物を売り払ってしまうことは論理的な一歩のように思えたという。(c)AFP