【6月5日 AFP】ニコラ・サルコジ(Nicolas Sarkozy)仏大統領と新大統領夫人のカーラ・ブルーニ(Carla Bruni)さん(40)の再婚への経緯について、2人の仏ジャーナリストが執筆した著書『Carla and Nicolas, the true story(カーラとニコラ、真実のストーリー)』が5日に刊行される。同書の発売に当たり行われたインタビューで、ブルーニさんが夫であるサルコジ大統領や歌手としての活動について語った。

■イタリアとフランスの政治家の違い

 サルコジ大統領は3日に母国イタリアでのローマ(Rome)でシルビオ・ベルルスコーニ(Silvio Berlusconi)と会談した。ブルーニさんは仏伊の指導者を比較し、ベルルスコーニ首相に対し辛口のコメントを述べている。

「2人には共通点が全くないわ。ベルルスコーニは政治を行うビジネスマン。ニコラは自分の仕事に情熱を持っている真の政治家。政治家もいろいろな人がいるわよね。でもベルルスコーニが首相に再選されてからあまりうれしくないの」。ただし、サルコジ大統領がビジネスマンだったら「最低のビジネスマンだろう」と付け加えている。

■サルコジ大統領との出会い

 モデルから歌手へ転向し、3か月の交際を経て大統領夫人となったブルーニさんは、「死ぬまで」大統領の妻でいると言う。

 仏広告大手の重役、ジャック・セグエラ(Jacques Seguela)氏が主催した夕食会でサルコジ大統領と初めて出会ったときのことについて、次のように語った。

「11月13日、セグエラからその日の夕食に誘われたの。誰が来るのかと尋ねると、彼が挙げた出席者の名前の中にニコラ・サルコジの名前もあったわ。とても興味が沸いたので行ってみると、その食事会は一種のブラインド・デートだった。出席者は私と彼以外、3組のカップルだったから」

 2人は朝まで語り明かした。翌日ブルーニさんが大統領を夕食に招待し、2人の交際が始まった。ブルーニさんは大統領の「知性」に瞬く間に引かれたという。

「彼の肉体、内面、知性に引きつけられたの。彼には5つか6つの脳があるみたい。毎日そう思っているわ。ニコラは本当に頭の回転が速いのよ」

■歌手活動は「続けていきたい」

 7月に3枚目のアルバムがリリースされたあとも歌手としての仕事を続けていきたいと、ブルーニさんは話す。

「夫が大統領である限り、コンサートは開かないわ。今までと違うのはこの点ね。別に私がジャニス・ジョプリン(Janis Joplin)やローリング・ストーンズ(The Rolling Stones)のように、ステージで暴れ回るタイプというわけじゃないけれど。マドンナだってあの年でツアーを行うんだから、私にもまだ時間はあるわ」

 同アルバムには全部で14曲が収録されており、サルコジ大統領と出会う前に作られたものがほとんどだという。作品の大半は、ブルーニさんが自分で作詞作曲をしたもの。

 ブルーニさんのファーストアルバム『ケルカン・マ・ディ~風のうわさ(Quelqu'un m'a dit)』は2002年にリリースされ全世界で200万枚のセールスを記録した。しかし、英語の詩に曲を付けた2007年リリースのセカンドアルバム『ノー・プロミセズ(No Promises)』は、8万枚の売上げに終わっている。(c)AFP